摂食障害が教えてくれた穏やかに優しく生きる方法

 注意 

この記事では摂食障害の話をします。感情が引きずられる可能性がある方は閲覧にご注意ください。


こんにちは、モモ(momohsphss)です。

私は摂食障害になって学んだことがあります。摂食障害にならなければ気づけなかったこともあります。

WHOの”黒い犬”という動画は、うつ病患者の見ている世界を表現したもので、何度も見るほど好きです。

なぜなら、問題を消し去るのではなく、「上手く付き合う」という結末を採用しているから。

WHOの原文
日本語訳してくれた人の動画

黒い犬に感謝しているとは言えないけど、良い教師だったと思う。

黒い犬のおかげで自分の人生を再評価し、生きやすいものにしてくれた。

問題から逃げようとするのではなく、受けとめるほうがずっといいと分かった。

たぶん、この先も黒い犬は私の人生の片隅にいると思う。

でも、かつてのような猛獣じゃない。互いに分かり合った。

WHO~黒い犬~
目次

完全に断ち切るのではなく「うまく付き合う」

過食症は”食べる”という症状があります。生きている限り、食事をゼロにすることはできません。

アルコール依存症やギャンブル依存症であれば、「その行為をゼロにする」「完全に断ち切る」という結末を採用できます。しかし過食症はできません。

過食症のゴールは、食べる行為とうまく付き合うこと。行為は同じでも意味を変えること。

適度に、ほどよく。という、いちばん曖昧な現実を受け入れることが鍵となります。

だからこそ。

私は摂食障害(過食症)を克服するプロセスで強力な白黒思考を少しずつ緩和していきました。

食べたくないのに無理やり食べてしまって。頭のなかでは食べたことでいっぱいで、罪悪感に押しつぶされそうで落ち込んでも。一切自分を責めず労う。

  • むちゃ食いするほど疲れていたんだね
  • よくがんばったね
  • さいきん忙しかったもんね。お疲れ様
  • 何を感じているのか私に教えてほしいな

そうやって自分自身に語りかけて、返ってくる言葉に耳を澄ませました。

もう休みたい

いっぱい寝たい

ひとりになりたい

やりたくないよ

ムカつく!

断片的で何が言いたいのか理解できないことも、たくさんあったけど。

根気よく自分の内側から湧いてくる声に耳を澄ませていると、温かい言葉に触れることにも慣れてきて、冷えて凍えた心が穏やかに溶けていきます。

表面的な行動ではなく隠れた”マグマ”に対処する

摂食障害の症状は”マグマ”が爆発して地表に流れ出たようなもの。

「食べること」で覆い隠した心の痛みがあります。「食べること」で感情を切り離して、問題を乗り切ろうとする生存戦略です。

だから「食べること」をコントロールするのではなく、地中に埋まっている”マグマ”に対処することがポイントです。

そのためには、症状を心のSOSだと捉えて、ものの見方・考え方・感じ方の傾向を知り、必要があれば修正していく。(修正が必要ない部分もあるかもしれないよ)

努力の方法を変えてSOSを出す

摂食障害(過食症)を克服するプロセスで”努力の方法”も変えました。

ひとりでガマンして頑張るのではなく、周りの人にSOSを出して助けてもらうのです。

姐御肌で頼られたり相談されるので、自分が誰かに相談するのが苦手。負けず嫌いで一度描いた理想に執着する傾向もありました。

できません、わかりません、教えてください

こうした言葉は弱音と捉えて絶対に口にしないよう意識していました。

でも、ひとりで抱えて乗り越えようとしたけど、けっきょく心身ともにボロボロで動けなくなりました。

だから。

カッコ悪くても、ダサくても。失敗だとしても。笑われても。

どんな風に見られてもいいから、恥ずかしくたって、地道に生きてやろう。

そう思いながら、勇気を出して友達に病気を告白しました。

専門機関で症状を話すのも、本を読んで状況を直視するのも、心臓を掴まれるように怖かったけど。

私は私を見捨てない

私が私を助ける

そのために自分ひとりで抱えるのをやめる

白旗上げて正直な気持ちを告白する

経験がない相手だと、まったく同じように気持ちを分かち合うことはできないけど。

生身の人間に話してリアクションが返ってくると、そのリアクションを通して「自分」という存在を認識できます。

壁打ちのように話し相手になってもらうと、言葉にしていくうちに気持ちが整理されて、新たな気づきが生まれたりします。

順序を気にせず頭に浮かんだ言葉を声に出す

会社でよく言われた

「相談する前に自分で努力しろ」

「人に時間をもらうなら要点をまとめておけ」

「まず結論から話せ」

なんて、一切気にせず。

あのね、全然考えがまとまってなくて。ただ話し相手になってほしいだけで。考えていることを伝えるから、聞いててくれる?

って前置きして。ただ、ただ。頭に浮かんだ言葉を声に出す。

相談とも言えないかもしれない。ただ伝えただけ。それなのに安心感と温かさに包まれて、ほっとする。

ひとりじゃない

って心強い気持ちになる。

一度や二度じゃありません。完全に腹落ちして「当たり前」の習慣になるまで。何度も何度も、頭のなかを声に出す努力をくり返しました。

穏やかに優しく生きる

摂食障害は私に新しい生き方を教えてくれました。

それまでの努力が通用しなくなり、ひとりで抱え込む限界も知って、周りにSOSを出すことで人の温かさを体感しました。

目の前の問題に対処するのではなく、その奥に埋まった『ものの見方・考え方・感じ方』の傾向を把握して、違う視点をインストールする。

能力的な評価の前に、存在そのものに価値があることを知る。静かに内省して自己対話を深め、本音と向き合う時間を作る。

こうした習慣は、摂食障害を克服しようと本気で決意しなければ、身につかなかったと思います。

黒い犬に感謝しているとは言えないけど、良い教師だったと思う。

黒い犬のおかげで自分の人生を再評価し、生きやすいものにしてくれた。

問題から逃げようとするのではなく、受けとめるほうがずっといいと分かった。

たぶん、この先も黒い犬は私の人生の片隅にいると思う。

でも、かつてのような猛獣じゃない。互いに分かり合った。

WHO~黒い犬~

これからも、うっかり食べすぎることもあるでしょう。ストレスでやけ食い、不安でむちゃ食い、するかもしれません。

この先も摂食障害(過食症)は私の人生の片隅にいると思います。でも、かつてのような猛獣ではありません。互いに分かり合った。

摂食障害(過食症)が教えてくれたことを活かして、もっと自分を大切にしながら生きたいと思います。

最後まで連載にお付き合いいただき、ありがとうございました。

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