強烈な母親の呪縛から解放され本来の自分を取り戻したHSS型HSPの話

がんばっても、がんばっても、いつも心は満たされない

仕事で成果を出しても、恋人ができても、友達と遊んでも。

物理的には孤立しないけど、精神的な孤独感が消えない。

人間関係に大きな問題は起きないけど、じつは心を閉ざして表面的に合わせているだけ。

私がそんなこと考えているなんて知らずに、楽しそうに声をかけてくる人を見て

「こんなもんか」

と静かに絶望している自分自身に嫌気が差す。

本当は、もっと心の底から楽しみたい。ウソ偽りなく、純粋に好きなものを追求したい。なにも考えずに声を出して笑ってみたい。

だけど、どうして。

自分が何を考えているかわからない。何がしたいか、何が欲しいのか、わからない。

寂しい?悲しい?嬉しい?

なにそれ美味しいの?

なんだか私って、決まったプログラム通りに動くロボットみたい。

どこにも「私」がいない。

表面的には問題なさそうに見えて、じつは心のなかが空っぽ。精神的にはギリギリで、生活は破綻している・・・

しかも周りの評価は高くて、一定の成果が出せちゃうから、”頼る・甘える・休む”が苦手。

ひといちばい優しく感受性豊かで、自分が本当に感じていることよりも、相手の顔色を優先して欲求を抑えちゃう。

それは育った環境に適応するための”生存戦略”

小さいころに身につけた生存戦略を社会人になっても続け、職場でも同じパターンをくり返す。

なぜ???

ずっと忘れていたけど、「お母さんの機嫌が悪くなるのがイヤだから」「本当に感じていることは、そのまま外に出しちゃいけないんだ」と、学んだからだ。

ってことに気づいた、emiさん(HSS型HSP)の話です。

(前置きが長い!!)

目次

透明人間から実体のある人間へ

こんにちは、モモ(momohsphss)です。

emiさんがインスタでメンションつけて投稿してくれて。

読んでみたら、インナーチャイルドを癒し、本来の自分を取り戻すプロセスど真ん中!!!

言葉にするのも勇気がいるし、それをSNSで発信するのも怖かったと思います。

ここまで、よくがんばったね~(泣)

今回のemiさんの気づきは、生きづらさを抱える多くのHSS型HSPさんの参考になると思ったので。ご本人了承のもと、紹介しますね。

これまで、自分の不快感や痛み、つらさに蓋をしてきました。

自分の感覚を無視して周囲の期待や要求通りに動く私は、まるで便利なロボット。

振り返ると、それは育った環境に適応するための生存戦略でした。その適応方法を、仕事でもやってしまった。

それに気付いたのは、2023年に自律神経失調症になったことと、同時期にモモさん @momo_hsphss のコンサルを受けたこと。

身体が悲鳴を上げてロボットでいることに限界がきたとき、モモさんに人間になる手助けをしてもらいました。

あの頃は、透明人間🫥みたいに自分がどこにもいなくて、でも何でもかんでも世界中が自分事になっていて、自分の心身を守る、ケアするという考えがごっそり抜け落ちてました。

周囲の目に沿って動くから常識的な手入れはしていたけれど、やっていたことはセルフネグレクト。

それから1年。

今も不調は抱えていて、仕事も復調中だけれど、自分への関心や、自分の身体への興味が出て、着実に変わってきました。

もう透明じゃない。

実体のある人間で、自分の身体を使って目一杯自分の人生を楽しもうとしています。

インスタの投稿はこちら

ぜひ、全文読んでみてください!

境界線がペラペラに薄かったころ

emiさんが長期プログラムを終了したのが去年の夏!

開始当初は、こんな状態↓

  • 境界線がペラペラに薄くて
  • 自他の区別をつけることが難しく
  • いつも意識が外界に向かい
  • ご家族にベッタリと心理的に癒着している

(って文章で書くと、けっこうなインパクトですね😓)

長期プログラムでは、マインドに特化して働き方(=自分の扱い方)と向き合い、自分自身の感覚を言語化することを重点的に行いました。

で、話していると、すぐに”emiさん”がどこかに行ってしまい、”上司””お母さん”になっちゃうので。

emiさん自身の感情・感覚を突き止めるのに苦労した記憶があります💦

当時、私自身も違和感の正体を言語化して、ご本人に伝えるスキルが不足していて、もう少し早く正体を突き止めて提示できたら…なんて、思ったりしますが。

emiさんの探求心が素晴らしく、積極的に内省を進めて、がんばって言葉で表現してくれて。

気づけば、会うたびに安定感が増して、しっかり軸ができているのが目に見えてわかるようになりました。

(安定感とともに、穏やかな雰囲気も増しているように感じたなぁ)

母親の呪縛から解放されるには

働き方は自分の扱い方。

心理学的にも、上司や同僚との対人関係には、ご両親との関係が反映されると言われています。

両親へのトラウマがしっかり癒されると、社会との関わりも改善され、職場でも適切に自己主張できるようになります。

で、成功体験を積むと、パートナーシップにも応用できるようになる。

それでね

母親の呪縛から解放されるには、五感を使って自分の体を意識する習慣をつけると良いですよ。

ん???

なんでメンタルの問題なのに肉体のケアが必要なの??

と思った、そこのあなた!

逆に、やってはいけない対策をお伝えしましょう。

「母親の呪縛から解放されたい!」と思ったとき。つい、やりがちなんだけど、いちばん逆効果なのが

母親の言動の意図を推測して

自分で勝手に解釈しようとすること

本人に事実確認をせず、自己完結しちゃうんですね。

それって、親の顔色を読んで機嫌を察知しながら動く、小さいころに身につけた生存戦略(社会適応パターン)と、やっていることは変わらないのです。

たとえば

「お母さんは自分が○○だから、私に××したんだ」

「お母さんは○○が嫌いで、××されたから機嫌が悪くなったんだ」

こんな感じで、小さいころから、お母さんの言動の意図を深読み・先読みして、機嫌を損ねないように動いていたと思います。

ただでさえ、感受性豊かで、言葉一つひとつのニュアンスを大事にするタイプだと、なおさら。

「なんだか怒っているように感じるんだけど、何か気に障ることがあったの?お母さんと楽しい時間を過ごしたいから、教えてほしいな」

って、本人に聞く術なんて、持ち合わせてなかったでしょうから。(むしろ、大人がやることよね)

言葉でコミュニケーションが取れない代わりに、想像して解釈するしかなかったんですよね。

それは健気に母を想う愛情表現だと思うのです。この自分の愛情に気づくプロセスも大事なんだけど、もうすでに記事が長くなったから別の機会にする!

なのでね

実際にお母さんと膝を突き合わせて、ガチンコで気持ちをぶつける・・・っていう、赤ちゃん返り的なプロセスも、必要になるタイミングもあるけれど。

そのプロセスをより効果的に進めるためにも、まずは、自分ひとりでできる、生存戦略のレパートリーを増やすと良いですよ。

いろいろな生存戦略があるなかで、境界線が薄いHSS型HSPさんにオススメなのが、五感を使って自分の体に意識を向け、物理的に肉体をケアすること。

グラウンディングで意識を自分に集中させる

体に意識を向けてケアすると、グラウンディングができるようになります。

グラウンディングとは、「地に足つける」という意味。

つねに外側に意識が飛んでいると、自分の中身が空っぽ状態になってしまい、心理的な境界線の薄さにつながります。

で、自他の区別がつかずに”自分がわからない”となってしまう。心ここにあらず。

こんな感じで↓心理的にもね、距離が近すぎると本来の姿が見えなくなってしまうの。

心理的な癒着をわかりやすく解説するための画像

なので、物理的に肉体をしっかり感じることで、意識を自分に集中させて、他者との精神的な癒着を緩和していきます。

そうすると、どこからが自分で、どこからが他者なのか。体感をともなって、しっかり認識できるようになるので。

本来、自分が感じている感情・感覚に気づきやすくなるんですね。

emiさんのように、体の反応と気持ちを結び付けて言語化できるようになると、アレキシサイミア(失感情症)や、アレキシソミア(失体感症)の克服にもつながります。

子どもの頃から膝が外れやすくて、たまに膝が外れたときは脂汗をかきながら声にならない悲鳴をあげて、自分で膝をはめ直して、平然としていました。

「痛いっ!」「膝が捻れた!」と周囲に助けを求められなかったのは、周囲の人(親や兄弟)のキャパシティを慮って、自分のケアを後回しにしていたから。

親に言ってもパニック🤯になるだけで理解してもらえない、むしろ親のパニックに付き合わされて疲弊する、妹の世話で親は手一杯だ…。

膝関節がゆるいことは最近まで忘れていたけれど、これからはケアすることにしました。

足に合う靴を選んで膝の負担を減らして、筋肉をつけて膝をサポートします。

これまで、無視していてごめんね。

親に言っても…の部分が、emiさん自身の感じたことですね

HSS型HSPさんのご相談を受けるようになって7年目の現場感覚として

相手のキャパを自然に察知して、そのキャパを超えないように、自分の欲求をコントロールする

これ↑ナチュラルに発動している人が本当に多い。

なので、

自分に優しくする

自分と向き合う

自分の本当の望みに気づく

そのためには、目に見えないメンタルケアも大事なんだけど、何十年も放置してきた部分をケアするのは、さいしょは難しいから。

肉眼で見える肉体のケアから始めて、感覚器官(体感)・感情・思考の3つのエネルギーバランスを整える。

そうすると、結果的に母親との心理的な癒着も薄れるので、健全な関係性を築きやすくなります。

心と体はつながっている。体の声を聞くと心の声も聞こえてくる

つい解説に熱が入って長くなってしまった💦

「母親の呪縛から解放されて、本来の自分を取り戻したい!」と思ったら、とくに境界線がペラペラさんは

  • セルフハグ
  • マッサージ
  • アロマを炊く
  • 味わって食べる
  • 自然の景色を観る

など、五感を使って「いま、ココの自分」に意識を集中させるエクササイズから始めてみて。

心と体はつながっているから。体の声が聞こえるようになると、心の声も聞こえるようになります。

メンタルケアでのポイントは

その場にふさわしい感情や、自分に期待されている感情に惑わされずに、自分の本当の感情に気づくこと

より深くて本質的な「本当に望んでいること」「本当の本当の本音」「拗ねから卒業した、本来のピュアな自分」に辿り着きます。

参考:わが子がギフティッドかもしれないと思ったら: 問題解決と飛躍のための実践的ガイド

さいごに、五感を使って”ほんとうの感情”を取り戻す、オススメの本を紹介しますね。

著者のナルミさんは、HSS型HSPの五感セラピストさんです。よかったら参考にしてください♪

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